あなたというひと

きり

  


 

あなたは、いつもその涼やかな眼で

あなたの前にひろがる世界を、いとしそうにみつめていた

 

抱えたいたみをかくしてしまえるほどのつよさと

さらけ出してしまえない幾ばくかのよわさは

あなたを傷付け、翻弄し、おしまいには世界から切り離してしまったけれど

 

わたしはわすれない

 

よろこびやかなしみ、なにもかもを抱きしめ

凛とした潔さをもって生き抜いた

あなた、というひとを
 

  

 いま、どうしていますか?


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