muse2 ゆみ58さま

 

muse 2

ゆみ58さま


 

 

 式典は、神への祈りと鎮魂の聖歌で締めくくられる。
 ドーム型の天上にほど近い、最上段の桟敷席に聖歌隊が立ち並び、ゆったりと透明な響きが大聖堂全体に響きはじめた。
 それはまさに天上から降り注ぐ調べ、といった趣であった。
 荘厳で物悲しい曲調が、あらためて人々の胸に万感の思いを誘う。
 
 
 
 いくつかの楽章が続いた後、ソリストが後方より壇上に進んでゆく。
 その後ろ姿にクラッシャー隊メンバーは、はっと息をのんだ。
 聖歌隊揃いの白い長衣の肩口に淡いバイオレットの髪が揺れている。
 「フローレだ。」
 
 アキラは思わず声をあげ、手で口を塞ぐ。
 壇上で振り向いたのはまさしくフローレその人であった。
 満場の人々はとくに驚いた様子はなく、しかし期待にみちた雰囲気で彼女に視線を注いでいる。
 
 フローレが形の整った薔薇色の唇を開く。
 大聖堂全体の空気が不思議な心地よさで静かに震え始める。 
 それが「声」だとわかったのは数秒後のことであった。
 あたかも空気の成分であるかのように透明で、ステンドグラスの彩りのように華やかで優しく慈愛に満ちた歌声。
 華奢な身体に似合わぬ豊かな声量はまろやかで、高音域もどこまでも伸びてゆくようだ。
 古代マルメロ語で書かれた歌詞の内容を把握することはできなかったが、魂を鎮める祈りの歌だということは、その旋律となによりフローレの慈愛に満ちた歌声で充分皆の心に伝わっていた。
 大聖堂に集う人々は皆、息をのんでこの妙なる歌声に聴き入っていた。
 空気が震え続ける。その空気を肌で感じ、その空気を吸い込み、心が震えていく。
 壇上で淡い光を浴びて歌うフローレの頬と唇は、ほんのりと上気し、バイオレットの髪はきらきらと輝いて揺れていた。
 今、彼女は神々しいばかりに美しかった。
 音楽の女神の降臨・・・。
 幾人もの心の中にそのような言葉が浮かんでいた。
 
 
 
 やがてフローレの歌が終わり、大聖堂の空気は静寂を取り戻した。
 しばし時が止まったようにその静寂は続き、その後、大聖堂の片隅から起こった拍手は津波のように全体に広がり、うねっていった。
通常こういったミサや式典での聖歌に拍手がわき起こるということはない。
 聖歌は神に捧げられ、人々は厳粛にそれを聴いてまた祈りをあらたにするのだ。
 それでも今まだ拍手は鳴りやむことなく続いている。
 
「すげー。鳥肌たったよ、俺。」アキラはそばかす顔を紅潮させて拍手をしている。
「ああ。彼女にこんな才能があったなんてな。」日頃はハードロックしか聴かないらしいナオトでさえも掛け値なしの感動に声が少しうわずっている。
「なあ、タケル。」ナオトはタケルの同意を得ようと彼を見やると、タケルは両肘を膝につき、頭を抱え込んでいる。
 
「タケル!?」
 
 ただならぬタケルの様子にナオトは彼を揺すぶろうとしたが、ロゼがそっと制止した。
 
「大丈夫。先に外へでてるわ。」
 
 ロゼはタケルを促し、彼の背中を手で支えながら、まだ鳴りやまぬ拍手の中を出口に向けて歩いていく。タケルは両手で顔を隠したままだ。
 
「タケルさん、泣いてたよ。」ナミダがタケルの姿を見送りながら心配そうにしている。
「えらく感動したんだなあ。」アキラの素直な分析にミカやケンジでさえもうなずいているがナオトだけは少しだけ納得がいかないようであった。
 しかしフローレの歌声の素晴らしさはナオトにも否定のしようがなかった。

「ま、そういうことかな。」

 

 

 

 

 大聖堂の裏手の小高い丘にタケルは仰向けで寝転がっていた。
 植林されたとおぼしき若木が小さな木陰をつくっている。
 ロゼはその傍らに座り、形の良い白い手を彼の額に当てていた。
 
 
 
「彼女のテレパシーの波長が合わなかったのかしら?マイナスエスパーだとか聞いていたけれど確かにギシン星のエスパーには無い波長だったわ。」
 
 フローレの歌には強いテレパシーが込められていた。
 むろんそれは他者を攻撃する類のものではない。
 ただ純粋に、鎮魂と平和への祈りが込められ、届く限りの宇宙へ向かって発せられていた。
 まだ涙を流し続けるタケルに触れていると、激しい動揺が伝わってくる。
 
「ロゼ・・・。俺は、フローレを殺そうとしたことがある。」
 
 タケルを見下ろすロゼの表情は優しいままだ。
 
「俺とフローレが宇宙墓場に迷い込んだとき、俺のなかのプラスエスパーの化身が現れて彼女を殺そうとした。あれはまぎれもなく俺の一部だった。なんとか自分を取り戻して難を逃れることができたが、それでもあのときの愉悦感は忘れられない。心の底からわき出るもう一人の俺の笑い声が・・・。」
「そう。そんなことがあったの。何なのかしら。プラスとマイナスって。」
「分からない。でも、フローレの歌を聴いていたら、そんな自分の罪深さにたまらなくなった。自分が嫌で嫌で仕方がなかったんだ。」
 
 ロゼは黙ってタケルの話を聞いている。
 
「ロゼ。」
 
 タケルは自分の額におかれていたロゼの手を取り、きつく握る。
 
「俺は、本当に宇宙の平和のために、人々の架け橋になっていけるのだろうか。」
 
 ロゼのもう片方の手がタケルの頭を抱え、彼女の膝にのせる。
 
「大丈夫よ、マーズ。あなたはそのときもう一人の自分に勝ったのでしょう。あなたはもう、負けることはないわ。あなたも私も、皆、強くなっているのよ。ミカを見たでしょう。」
 
 ロゼは優しく慈しむように彼の髪をなで続ける。
 
「それに・・・彼女の歌を聴いたわ。あれは贖罪と鎮魂の祈りのレクイエム。あなたの涙はきっとその罪を浄化し洗い流すためのものだわ。」
 
 ロゼはさらにその掌から癒しの波動を彼に送り込む。
 
 
 
「マイナスエスパーのテレパシー波動は、プラスエスパーのそれよりも、ずっと心の奥深くで無条件に共鳴するのだわ。その影響を本能的に防ぐためにプラスエスパーはマイナスエスパーに対して攻撃的になるのかもしれないわね。それに彼らのテレパシー波動は超能力者でなくても、ある程度無意識に受け取ってしまうようだわ。だからプラスエスパーの執政者達は彼らを迫害したのではないかしら。目障りだったのでしょうね。恐れていたのかもしれないわ。マイナスエスパー自体は少数でも、一般の民衆を無意識下でコントロールできるとしたら・・・。」
 
 タケルは目を閉じ、マイナスエスパー達のことを思い浮かべる。
 
「そうかもしれないな・・・。」
「地球で育ったあなたは、他のエスパーと接触する機会が今まで少なかったから・・・。だからそういった作用が過剰にでたのではないかしら。」
「ああ・・・。」
 
 彼は、ひとつゆっくりと深呼吸をした。
 初夏の風が丘を渡る。
 新緑の香りを含んで風が彼らの髪を揺らしている。
 タケルの頬を濡らし続けた涙はもう乾いていた。
 
 
 
「ロゼ・・・。俺のそばにずっといてほしい。俺はこんなにも弱く、無力だ。だけど、君がいれば俺はきっと強くなっていける。・・・情けないな。こんなわがまま・・・。」
「マーズ・・・。」
 
 ロゼの膝枕で彼女の顔を見上げていたタケルは、まるで少年のようにクスリと笑うと寝返りを打ち、彼女の細い腰を抱え込む。
 そして彼は両腕に少し力を込め、彼女の腹部に顔を押しつけながら言った。
 
「放さないからな。誰がなんと言おうと。」
 
 タケルはクスクスと笑い続ける。
 その振動をくすぐったく感じながら、ロゼは体をさらにかがめ、彼の頭を胸に深く抱きしめる。
 
「大好きよ・・・。」
 
 もういちどロゼを見上げたタケルは、今度は彼女の首に手をまわし、静かな息のかかる距離まで顔を引きよせる。
 木漏れ日に透けたロゼの青い瞳の中に彼の姿が映っている。
 その姿がさらにゆっくりと大きくなり、二人の唇が重なる。
 大聖堂から退出し始める人々のざわめきを乗せて、颯と風が渡っていった。

 

 

 

 

式典が終了したのは昼過ぎであったが、フローレがクラッシャー達の前に姿を現したのはもう夕暮れ時であった。
 
「ごめんなさい。みなさん。せっかく来ていただいているのになかなかお会いする時間がとれなくて。」
 
 フローレの頬はまだ、うっすらと上気している。
 
「だってすごいよ、フローレさん。僕フローレさんがあんなに歌が上手だなんて知らなかったよ。マルメロ星一番の歌手なんだね。」
「いやだわ、ナミダくんったら。」フローレはナミダに両手をとられてくるくると引っ張り回されている。
「ほんとだぜ、フローレ。素晴らしかったよ。第一、タケルなんて感激のあまり倒れかけたんだぜ。」
「あら、大げさね、ナオトったら。」
 
 フローレは屈託なく笑う。
 彼女にはタケルの変調に気づいた様子も、心当たりもないようだ。
 歌に込められたテレパシーは、純粋に鎮魂と平和の祈りの一部であったということであろう。
 
「いや、本当だよ。フローレ。感激したよ。」
「タケル・・・。」
「タケルがそんなにゲージュツにカンジュセイが高いとは俺もおもわなかったね。」
「アキラ、おまえも食い物に対しては感受性が高いんだがな。特にラーメンには青春かけてるもんな。」
「なにいってんだ、ナオト。来来軒のなんかはまさに芸術だよ。ね、フローレ、今度地球に来たときかならず一緒に食べに行こうね。」
「あら、もうデートの約束をとりつけようとしてるの?」
 
 ミカはひきしまったウエストに両手を当て、おどけた表情を見せる。
 
「フローレ。びっくりしたわ。だっててっきりあなたは新政府の代表になっているんだと思っていたもの。それが堂々のソリストで、あの素敵な歌声を披露してくれるんだもの。」
 
 
 
 その疑問はクラッシャーのだれもが抱いていた。
 年長のケンジが控えめに質問をする。
 
「フローレ。新政府ではどんな仕事をしてるんだい?」
 
 フローレはバイオレットの瞳を一瞬伏せかけたが、すぐにまっすぐケンジの方を見据えて言った。
 
「いいえ。私は今は聖歌隊の一員としての活動と、ボランティアとして教会のお仕事を手伝っているだけですわ。」
「えーっ!?」一同から驚きの声が漏れる。
 
 そのざわめきを抑えるようにもう一度ケンジが口を開く。
 
「俺たちはてっきり新しい国造りを先頭で指揮しているのだと思っていたよ。」
「確かに、そういう声も少なくありませんでしたけど、いろいろ考えてお断りしました。」
「なんで!?だって君はシキール法王やガッシュのあと、マイナスエスパーを率いて最前線で戦ったんだ。まさに救国の英雄なんじゃないか。」
 
 アキラは身振り手振りをまじえて早口でまくしたてる。
 
「私は・・・最後の最後にギロンにとどめをさすことができなかった。どうあがいても私は、仲間達を迫害しつづけたあの男の娘であることにかわりはないのよ。」
「だからって親の責任を子どもがとることなんてないんだわ。」
 
 反論するミカにフローレは静かに答えつづけた。
 
「ええ。それは分かっているわ。でも、いまこの星は全く新しい国を造ろうとしているの。ギロン王朝はあの古い星とともに完全に滅んだわ。それでも私の中に流れる彼に連なる血を消すことはできない。その私が国を治める立場にあるというのは良くないと思うの。いつそれがいらぬ火種を生まないとも限らないわ。」
「それでも君はマイナスエスパー達のシンボルであるはずだ。」
「ナオト、この国では、マイナスエスパーもプラスエスパーもそして超能力を持たぬ人たちも全て平等に生きていくのよ。もうマイナスエスパーだけで固まっていてはいけないの。」
 
 フローレの落ち着いた口調は彼女の意志の固さを表しているかのようだ。
 彼女は瞳と同じ淡いバイオレットの髪をかき上げ、皆の動揺を払うようににっこりと微笑んだ。
 
「それにね、自分で言うのは恥ずかしいのだけど、私の歌で心が安まるといってくれる人たちがいるわ。教会でのお仕事もやりがいのあることがいっぱい。あの戦いで親や子ども、大切なひとを失った人はたくさんいるわ。長年の迫害で体や心を病んでしまった人も・・・。今はその人達にすこしでも手助けができればと心から思っているの。それがささやかだけれど、私が選んだ、私なりの、この国のためにできることなの。」
 
 タケルはフローレの前に一歩進んで手をさしのべた。
 
「フローレ。君ならできるさ。この国中の人々の心の支えになることだって。」
「ありがとう。タケル。がんばってみるわ。」
 
 彼女はタケルの手を握り、そしてその上に皆の手が重なる。
 
「よーし!フローレとマルメロ星の新しい門出に乾杯だ!」
 
 ナオトが調子よく音頭を取る。

 

 

 

 

 明日に地球への帰還を控え、その夜はささやかな晩餐会が催された。
 この星の住民が力を合わせて収穫した海の幸、山の幸が大きなテーブルに並ぶ。
 テーブルといっても会議用の机を合わせてクロスで飾っただけであったが、教会のボランティアの女達の手料理の味と相まって、心をなごませるものであった。
 クラッシャー達は旺盛な食欲でもってこれらの料理を口に運び続け、また、駆けつけた元レジスタンスのメンバーや、新しく紹介される人々との会話に楽しく多忙を極めていた。
 
 
 
「ロゼ。」
 
 少し離れた位置から彼らの様子をほほえましく見ていたロゼは、彼女を呼ぶ声に振り向く。
 テラスに続く扉の横にフローレが立っていた。
 
「フローレ・・・。」
 
 ロゼは自分のグラスと、もうひとつ新しいグラスに、赤い果実でつくられたという綺麗な飲み物を満たし、フローレの手招きに応じてテラスへ出た。
 
「フローレ。素敵だったわ。」
 
 ロゼはグラスを一つ彼女に渡す。
 
「ありがとう。」
 
 グラスが合わさる小さく澄んだ音が、心地よい夜の空気に響く。
 冷たく口当たりの良い液体を二人は飲み干した。
 彼女たちは顔を見合わせ、フフッと笑いあう。
 
 
 
「ロゼ。あなたのことは以前タケルから聞いたわ。ギシン星の平和再建のために働いているって。」
「ええ。どこまで本当に役に立っているのかは分からないけど。」
 
 ロゼは微笑みながらも自嘲ぎみに首を横にかしげる。
「タケルと一緒に・・・でしょ。」
 
 フローレの言葉の真意をロゼはくみかねていた。
 
「ええ。彼は半年前から親善大使としてギシン星に派遣されて、和平活動に協力してくれているわ。」
「フフフ。ロゼ。隠さなくてもいいわ。そのへんは彼から聞いたわけではないけれど。」
 
 フローレは朗らかに笑いながらウインクをして見せた。
 ロゼは自分の頬が必要以上に火照っているのを感じた。
 さっきの飲み物には何かアルコールのような作用を及ぼす成分が入っていたのであろうか。
 
 
 
「ロゼ、タケルをよろしくお願いするわ。あ、もちろん私と彼とは何もないのよ。だけど彼はこれまで重い運命とたくさんの苦難を背負ってきた。共に戦ってくれた仲間として、彼には幸せになってほしいの。」
 
 フローレの可憐な仕草と口調はそれが彼女の素直な気持ちだと物語っていた。
 
「フローレ・・・。私は彼に救われたの。私は彼にしてあげられる限りのことをしたいと思っているわ。」
「そう、ロゼ・・・。フフ。・・・道理でタケルが大人っぽくカッコよくなってるわけだわね。」
「そ、そうかしら。」
 
 ロゼは、いたずらっぽく笑うフローレを見て、この人は幸福な少女時代をすごしたのだろうと想像した。
 フローレの雰囲気は、大聖堂で見たあの気品あふれる崇高なイメージとは少し違っていたが、柔らかく自然体で好感が持てた。
 話に聞く彼女の義父母という人たちは、さぞや彼女を慈しんで育てたのであろう。
 
 
 
「ロゼ。また会いましょう。こんどは正式にギシン星からのお客様としてあなたを迎えられる政治体制も整っていると思うわ。」
「ええ。かならず。」
 
 二人は握手を交わした。
 
「さあ、あっちでタケルがきょろきょろしてる。あなたを捜しているのよ。行ってあげて。」
「ええ。ありがとう、フローレ。」
「そうそう、ロゼ。タケルに謝っておいて。いつぞやは寝込みを襲ってごめんなさいって。」
「!?」
 
 ロゼが一瞬にして固まるのをみて、フローレはぷっと吹き出す。
 
「冗談よ。何にもないって言ったでしょ。でも今度彼を困らせたいときに言ってみて。きっと彼、どぎまぎ慌てて楽しいわよ。」
 
 フローレはロゼの肩をポンと叩き、フロアの方へ彼女を促す。
 タケルが彼女たちを見つけて笑顔をうかべる。
 
(お幸せに・・・。)
 
 二人の心に向けてフローレはそっと祝福のメッセージを送った。

 

 

10

 

 
 コスモクラッシャーはマルメロ星の大気圏を離脱し、巡航速度に達した。
 
「オートパイロットに切り替えます。」
 アキラは慣れた手つきでコンソールパネルを操作する。
「了解。休憩時間とするか。」
「さんせーい!」
 ケンジの提案に元気よくナミダが応じる。

「しっかし、フローレ、綺麗だったなあ。神々しいっていうんだろうなあ。それにあの歌声。今思い出してもゾクゾクするよ。」
 
 アキラが頬杖をついてうっとりと宙を眺めている。
 
「フローレはこれからどんどん綺麗になるぜ。俺にゃ、わかる。」
 
 目を閉じて得心したようにうなずくナオト。
 
「こんど会うときまでに僕は、フローレさんに似合う立派な男になってみせるよ。」
 
 ナミダはキラキラとつぶらな瞳を輝かせている。
 
「私もがんばらなくっちゃ。どんどん綺麗になってイイ男つかまえるわよ。」
 
 わき起こる笑いの渦にミカはぷっとふくれて抗議したが、ケンジだけは、なぜか一人でドキリとしていた。
 
 
 
 スクリーン後方に映るマルメロ星が見る間に小さくなっていく。
 フローレは今日もあの星から平和の祈りを捧げている。
 彼女があの優美な海賊船に乗ることは二度とないであろう。
 そして彼女がその超能力を武器として戦うことも二度とないであろう。
 
 
 
 タケルもまた祈らずにはいられなかった。
 彼女の歌が宇宙のすべての星々に響きますように・・・。

 

 

END


 きりさまのフローレのイラストに触発されました。
マルメロ星扁の最後には戦いの女神のイメージがあったフローレですが、
ここでは違った雰囲気になってしまいました。
 6月16日のお誕生記念にと書いたのですが、彼らのかげはチョー薄いです(^^;)
 こともあろうにお兄様は今回お留守です。
 ごめんなさい。
 お好きな宗教音楽や教会系癒し系音楽をイメージしつつ読んでいただければ幸いです。
ゆみ58

 

 

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